【衝撃の書】ティク・ナット・ハンの般若心経
相当な衝撃を受けました。
むしろ、怖い、とてもとても怖い。
色即是空
空即是色
このことは、これまで私はよく耳にしてきたし、なんだか難しいなと思ってきました。
この、「空」について、ティク・ナット・ハン師は明確に定義をしてくれました。
空とは「独立した実体がない」という事なのです。
「そして、私たちの体には、分離して独立した実態はありませんが、宇宙のすべてがいっぱいに詰まっています。」
そして、私も、ここまでは、なるほどなーと読んでいたのですが、ある一節を見て凍り付きました。
P182
「あなたの言う「我」が不死の魂などではなくて、多くの原因と条件が寄せ集まってあらわれたものだとわかっているなら、あなたは大丈夫です。実体をどう呼ぶかの名前ではなく、目覚めた心こそが一番大事なことです。」
P62
「仏陀在世の時代、神聖なる真我の概念は、インド精神修行の伝統に共通して見られた信仰でした。人々は、私たち中を観察して見ることができる変化のすべての底には、変わらないもの、不死の魂のようなもの、つまり何か根本的な要素があると信じて、それを「アートマン」(真我)と呼びました。肉体が朽ち果てても、魂は別の肉体の中に存続し、必要なことを学ぼうとして、生と死のサイクルを繰り返す、と信じました。精神修行の目的は、「ブラフマン」(梵)という絶対的で崇高な大きな我に、小さな我であるアートマンを再び結合させることでした。(梵我一如)
しかしブッダは説法を始めたころに、この考え方に異議を唱えました。「我」と呼ぶようなものはない、と説いたのです。これが革命の始まりでした。現象はさまざまな原因と条件が形になって表れたものであると、ブッダは指摘しました。永遠で不変の現象はひとつもないのです。」
私のこれまでのベースとなってきた考えと、真っ向から異なる考え方です。
私の小さなエゴは、ブッダから「お前は幻に過ぎない」と言い渡されたと感じで、怯えています。
これはちょっと、恐ろしい、そして深い深い本です。
時間をかけて読み返そうと思います。
0コメント